画像のシェアを解禁! ソチオリンピックが挑む「ソーシャルメディア活用2.0」

2014年2月7日、ロシアのソチにて、冬季オリンピック2014がいよいよ開幕。2010年にバンクーバーで開催された前回の冬季オリンピックから4年、テキストを中心とするソーシャルメディア上での情報発信、いわば「ソーシャルメディア1.0」の時代から、画像や動画・音声といった多様なコンテンツがソーシャルメディアを通じて自由に共有される「ソーシャルメディア2.0」へと進化した環境のもとでの初の冬季オリンピックとしても、注目されています。
冬季オリンピック2014において、メディア業界やジャーナリストの間でとりわけ関心を集めたのが、ソーシャルメディア上での画像・動画・音声の扱いです。
国際オリンピック委員会(IOC)は、2013年6月、大会参加者と報道関係者を対象に、ソーシャルメディアやブログ・インターネットに関するガイドラインを策定。このガイドラインによると、オリンピック憲章に 則った、アスリートや報道関係者によるブログ・ソーシャルメディアネットワークへの投稿を推奨し、画像の投稿を認める一方、オリンピック会場で撮影された 動画・音声については私的使用に限定し、ソーシャルメディアやブログなど、オンラインへのアップロードを固く禁じています。このような制限の背景には、オ リンピックの放映権があるものと考えられます。
ソチオリンピックを楽しむためのアプリケーション
画像のオンライン投稿が認められたことで、2010年10月のサービス開始以来、初の冬季オリンピックを迎える画像共有アプリケーション「Instagram」(インスタグラム)は、冬季オリンピック2014の公式アカウントをすでに開設。また、米フィギュアスケート代表のグレイシー・ゴールド(Gracie Gold)選手やアシュリー・ワグナー(Ashley Wagner)選手ら、出場選手も、自身のアカウントからオフショットなどを投稿しています。
また、米テレビネットワークNBCでは、2012年のロンドンオリンピックに引き続き、Instagramとその親会社でもあるフェイスブック(Facebook)との間で提携し、特設サイトのほか、Instagramやフェイスブックの公式アカウントを通じてコンテンツを配信。ソーシャルメディアの活用は、視聴者とメディア企業が直接つながる場であるのみならず、視聴者のデジタル体験を高めることにも寄与すると期待を寄せています。
このほか、IOCは、iOS対応アプリ・Android対応アプリとして「Olympic Athletes’Hub」 (オリンピック・アスリーツ・ハブ)をリリースしています。このスマホアプリでは、気になる選手をフォローして、フェイスブック(Facebook)・ツ イッター(Twitter)・Instagram(インスタグラム)での投稿をまとめて閲覧したり、選手・国・競技などからフィードを検索したりと、ス マートフォン上でオリンピックの情報を様々な観点から知ることができます。
6月にはブラジルで「2014 FIFAワールドカップ」が開催されるなど、2014年はグローバル規模の大会が複数予定されている"スポーツイヤー"。冬季オリンピック2014でのソーシャルメディアを介した画像の共有やビジュアルコミュニケーションは、今後のスポーツ大会にも少なからず影響を及ぼすかもしれません。
