公的機関の日本株「大量保有」問題

〔PHOTO〕gettyimages

公的機関が株を持つことの意義は何なのか―。そんな問題が、いまちょっとした話題になっている。

今年1月に大和総研が出したレポートによれば、日本銀行、銀行等保有株式取得機構、預金保険機構という3つの公的機関が保有している日本株は、それぞれ簿価で3兆6354億円、1兆2048億円、1兆5564億円にのぼる。

一方で、日銀は昨年末の政策委員会で保有株の売却凍結を2年間延長することを決定。同じように銀行等保有株式取得機構、預金保険機構も大量の保有株を売却凍結している。

公的機関は巨額の日本株を持ちながら、それの売却をストップさせているというのが現状なのだが、一体、これのなにが問題なのか。

その疑問を解き明かすには、同じく日本株を大量保有している年金積立金管理運用(GPIF)という独立行政法人の例を考えるとわかりやすい。

GPIFの保有株額は20兆1908億円('13年9月末)。GPIFは国民の年金資産を運用する機関で、運用を目的として株を保有している。年金資産を運用する公的機関が株式を持つのは当然と思われるかもしれないが、実はそれ自体が世界の常識とはいえない。

たとえば、'90年代末のクリントン政権下の米国では、公的年金による株式運用が提議されたことがあった。ところが、当時のグリーンスパン連銀議長などから、反対論が相次いだ。旗色が悪いと感じるや、クリントン大統領はあっさりと提案を撤回した。

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