数十年間にわたり、労働市場における女性の成功は華々しく、強力に進められたため、完全な男女平等は実現できると思われた。
性別による伝統的な分業は、すべての面から批判された。そして、労働市場に占める女性の割合、夫の家事分担、かつては性別によって分けられていた職種での男女の融合、管理職における女性の比率などはすべて、1970年代から1990年代のある時点までの間、飛躍的に向上した。法律および医学の学位を取得した女性の割合は、1970年では10%以下だったのに対して、2000年代初頭には約半分までにのぼった。
「稼ぎ手と主婦のペアが理想の家庭」という考え方そのものが、すっかり時代錯誤となり、女性の態度とともに男性の考え方も変わった。
進歩は持続するという思い込みがあまりにも強かったため、批評家たちは現在、あたかもフェミニストのロードローラーがすでに目的地に達したかのような書き方をしている。
ジャーナリストのハナ・ロズィン(『The End of Men(男の終焉)』著者)やライザ・マンディ(『The Richer Sex(豊かな性)』)は、まもなく女性が社会を支配するようになると宣言した。一方、保守派の著者であるケイS. ハイモウィッツ(『Manning Up』)やクリスチナ・ホフ・ソマーズ(『The War Against Boys(男の子との闘い)』)は、フェミニストの進出が男性の特性を弱体化させ、男を破滅に追いやることを懸念した。