[虎四ミーティング]
清水宏保(スピードスケート)<後編>「超一流は大きく見える!?」

スポーツコミュニケーションズ

加藤&長島、ソチへの課題

二宮: 身体の小ささがメリットになるとすれば、コーナーリングでしょうか。小柄な方が効率的にコーナーを回れるような気がします。日本人は比較的小柄なので、その部分でタイムをもっと削れるかもしれません。
清水: そのとおりで比較的小柄な日本人は、出だしが絶対速いはずなんです。陸上でも日本人の出だしは速いじゃないですか。

二宮: 短距離種目でも最初の30メートルくらいは世界の強豪にも劣っていませんね。
清水: 陸上競技の観点からも日本人はスタートダッシュが得意だし、氷上で道具を使いこなすことも他国の選手に比べれば器用だと思います。その強みを生かすところが完璧にできていない気がします。

二宮: たとえば加藤選手は、清水さんにタイプ的に近い気がします。もっと技術を磨けば、ワンランク上を狙えるのでは?
清水: 加藤選手の場合はブレード(スケートの刃)を長くして、後半の伸びで勝負しようとしています。その反面、ブレードが長いために最初で思い切っていってしまうと氷に刃が突き刺さってしまう。それを恐れて彼もゆっくり出ているんです。その1歩目の部分を良くすれば、もっといいタイムが出るはずです。

二宮: ライバルの長島選手はどうですか?
清水: 彼も後半はピカイチなだけに、スタートの100メートルをもう少し速くできるといいでしょうね。元々、長距離向きでパワー系の選手ではないので、かなりのトレーニングを積まないと反応のスピードはついてこない。

二宮: 2人とも後半の伸びに自信があるからこそ、前半の滑りに一工夫がほしいと?
清水: そうです。練習の中ではコーナーワークの練習や、500メートルを滑り切るだけの体力トレーニングも、もちろん一生懸命やっていると思います。ただ、意識なのか、練習メニューなのか、ほんの少し何かが足りない。たかが1歩、されど1歩です。わずか1歩のための練習にどれだけ時間を費やせるか。ここが大切なんです。