[アイランドリーグ]
オリックス育成1位・東、守備と足で魅せる選手に

~ドラフト指名選手Vol.2~
スポーツコミュニケーションズ

長内コーチの指導で打撃向上

 巧守、俊足の若き内野手としてNPBスカウトからも注目されていたものの、もうワンランク上に行くには惰力の向上が不可欠だった。1年目は73試合で打率.255、2年目は61試合で.262、3年目は63試合で.202……。
「打球も弱くて、変化球のボール球に手を出してしまっていました」
 殻を破りきれない自分がそこにいた。

 壁を打ち破るきっかけとなったのは昨季途中から打撃コーチとしてやってきた長内孝の存在だ。現役時代、広島でクリーンアップも担った長内は選手たちにどんどんバットを振り込ませ、下半身主導のバッティングを叩き込んだ。

「オフもよく練習して“NPBに行きたい”という気持ちが伝わってきました。取り組みの成果が出たのではないでしょうか」

2011年7月には打率.529をマークし、月間MVPに輝いた。

 島田直也監督が語ったように、一冬を越し、東の打球は鋭さを増していた。今季は主に打順では2番を任され、自己最多の78試合に出場。打率こそ.246だったが、安打数は75本と、ほぼ1試合に1本ペースでチームの年間優勝に貢献した。6月15日には香川戦で三塁線を破るサヨナラ打を放ち、同月のグラゼニ賞(「お金を払っても見に来てよかった」と思わせるようなプレーをみせた選手を対象としたリーグ表彰)を受賞している。

 アイランドリーグではたくさんの実戦経験が積めることに加え、交流試合や秋のみやざきフェニックス・リーグを通じてNPBと対戦できる強みがある。今年の5月には阪神2軍との交流戦で、ファーム調整中だったルーキー・藤浪晋太郎のボールを間近で見た。

「スピードも速いし、何より威圧感がありました。NPBのピッチャー相手に打席に立つと、スピードやキレに驚かされます。それについていけるか……」

 そんな弱音も吐く東だが、レベルの違いを入団前から自覚しているだけでもプラスと言えるだろう。幸いなことに長内もオリックスの打撃コーチ就任が決まった。東をよく知るコーチの下、差は今後の練習で埋めていけばいい。

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