[サッカー]
田崎健太「里内猛が描く日本の未来図Vol.13」

スポーツコミュニケーションズ

関塚監督が落としたカミナリ

 日本代表は7月11日に国立競技場でニュージーランドとの壮行試合を経て、日本を後にした。イングランド到着後はノッティンガムで2試合(7月18日にベラルーシ、21日にメキシコ)の親善試合が組まれていた。

 この2試合の意味合いは多少違っていた。
 ニュージーランド戦前の1日、7日にはJリーグの試合が行われており、選手によっては4連戦となる。そこで選手のコンディションを考えて、ベラルーシ戦では全員を出場させることが目的だった。そして、メキシコ戦ではベストメンバーを組んで試合に臨んだ。

 仕上がりは順調だった。日本はベラルーシ戦、メキシコ戦に連勝。特にメキシコはロンドン五輪で優勝候補にも挙げられている強豪だった。メキシコ戦の翌22日は練習を休みにした。23日に雨が降る中で練習を再開すると、里内はスペイン戦に向けてコンディションを上げるために練習の負荷を上げた。

 続く24日は前日のきつい練習とぬかるんだピッチの影響もあっただろうが、トレーニングではミスが連発していた。選手たちにはメキシコ戦勝利の余韻が残っているようだった。

五輪前、関塚は「蹴倒・世界」という目標を掲げた

 里内はまずいなと思っていると、監督の関塚隆が練習後、ものすごい剣幕で怒鳴り始めた。
「こんなミスの多い練習でスペインに勝てると思っているのか! 6、7発食らってしまうぞ!」
 普段は温厚な関塚の厳しい口調に、選手たちは表情を引き締めた。