相手に合わせる---。
これが、わかりやすく伝えるために、最も大切なことです。
わかりやすく説明するには、『誰に』『何を』伝えるのかを明確にすることが最重要です。本来、言葉自体に難易度はありません。相手が知っている言葉であれば「簡単な言葉」、知らなければ「難しい言葉」になるのです。
そういう意味で、相手に分かる言葉を伝えることが重要で、そのために考えなければいけないのは、「そもそも相手は誰か? 『誰に』伝えるようとしているのか?」です。これこそ、伝え方の「第一歩」であり、伝え方の「奥義」でもあるのです。
同じ言葉を投げかけられても、そこからイメージするもの、連想するものは、人はそれぞれ違います。
ひとりひとり、内容を理解しやすい言葉、わかりやすい表現や伝わりやすい言い方・書き方は違うのです。ひとりひとりにあわせて、「言葉」を置き換え、「論理の行間」も調整しなくてはなりません。すべて相手に合わせた表現で行うべきなのです。
では、どうすれば「相手に合わせる」ことができるようになるのでしょうか?
答えは、ひとつです。
相手に興味を持ち、相手を知り、相手になりきる---。
これが唯一の方法なのです。
これで、相手にぴったりの表現を選ぶことができます。そして、相手にぴったりの表現を選ぶことができれば、わかりやすく伝えることができるようになります。