焼鳥屋から鶏とタレの焦げた匂いが漂ってくる。思わずふらりと店に入りたくなる。あの匂いは、危険である。
さて、ここでさらに、おいしい焼鳥屋の探し方、見分け方をご存知だろうか?
おいしい焼鳥屋を簡単に見分けるには、3つのポイントがある。
1つ目は清潔であること。
まあ、これはすべてのいい飲食店に当てはまることだ。いい店の最重要事項である。きれいであるというのはもちろんだが、七味、山椒、楊枝入れなどが、どのテーブルにもカウンターにも同じ順番に等間隔で置かれているか、という点も清潔であるという中に含まれる。
次に、焼いているときに、やたら串をくるくると回していないかという点にも注目したい。加熱のメカニズムは、火が肉に徐々に入っていき、ある時点で一気に入る。このポイントを見極めることが、肉を焼く際には一番大切なのだ。しかしくるくる回してしまうと、なかなか火が入らずに、蒸し焼きされたような状態になってしまう。それでは肉自体の香りも味も引き出されない。
最後の見極めポイントは、頼んだ焼鳥を一気に何本も出してこない店である。
たとえば、正肉、ねぎま、レバー、つくね、砂肝を頼んだとしよう。それが5本一気に出てきたらパニックだ。1本を食べているうちに5本目は冷えて、おいしい状態を逃してしまう。そんなふうにして出す焼鳥屋は、配慮が足りない。
もちろんこうした条件は、1本100円台の安い焼鳥屋はのぞく。しかし安い焼鳥屋でも、こうした条件を備えている店もある。・・・・・・この続きは『現代ビジネスブレイブ イノベーションマガジン』vol049(2013年10月23日配信)に収録しています。