これからのビジネスマンの働き方を提案する
『ビジネスをつくる仕事』著者・小林敬幸氏インタビュー

小林 敬幸

小林 たとえば囲碁の戦略を知ろうとするときは、とくにそこまで考えているわけではないのですが、囲碁の好きな後輩にビジネスのことを伝えようとしたときに、囲碁のたとえを持ち出すとわかりやすく伝えられるなあと思いますよね。本書ではそうしたことで頭の中に貯まっていたものを出したという感じです。

 もともとは学生時代に安全保障関係のゼミにいたので、そこで軍事戦略を学んでおもしろさに目覚めたというのはベースにありますね。クラウゼヴィッツやリーデルハートなどの古典はそこで読みました。

――お金の見方などはビジネスをやりながら覚えていったんですか?

小林 財務諸表の見方などは、いまのビジネスマンですと、会社の基礎研修で身につけることはできるはずですが、それより重要なのは実際の「お金の流れ」をどう見るかということです。意外に表は読めても「お金の流れ」を見られない人は多いですね。とくに新しいビジネスを見るときにはお金の流れから見るとわかりやすいですし、逆に流れを見られないとビジネスの構造もよくわかりません。これは後輩にもよく言っています。

――ビジネス書は結構読まれますか?

小林 経営学の本に関しては、一通り押さえていると思います。本書でもミンツバーグなどは取り上げましたが、経営学も時代とともにどんどん変わります。ときどき一昔前の理論を持ち出してこうせねばという人がいて困ってしまうことがあります。ほかはあまり読まないですね。経営戦略の本よりは軍事戦略の本を読んでいるほうがおもしろいですし、ノウハウ的な本も読まないです。むしろ歴史の本のほうがビジネスに結果的に役立つと思っています。読んでておもしろいですし。

――例として漫画もあげられていますけど、漫画もビジネスのために読まれることはあるんですか?

小林 いやいや基本は好きで読んでいるだけです。先ほどの囲碁と同じで人に説明しやすいからたとえとして使うときもあるというだけですね。