[アイランドリーグ]
香川・伊藤秀範コーチ「年間優勝を逃した痛恨の1球」

スポーツコミュニケーションズ

ハードな秋で来季こそ

 勝った徳島は投打のバランスが整っていました。初戦に先発した岩根成海は4年目だけあって、今季のピッチングにはうまさが加わっていましたね。緩急を駆使し、コーナーに投げ分けてバッターの打ち気をそらしていました。

 それでも積極的に打っていけば、まだ岩根にもプレッシャーがかかったでしょう。ところが香川のバッターはどうしても慎重になり、カウントを悪くして打たされたケースが目立ちました。対照的に徳島の選手はファーストストライクからどんどん振ってきたため、かえって香川のピッチャーが慎重にならざるを得なくなっていました。ボールが先行し、ストライクを取りにいったところを逃さず打つ。振り返ってみれば投打ともに徳島が一枚上手だったと言えます。

 徳島はこれから独立リーグ日本一を賭けた戦いに臨みますが、負けたチームは来季へのスタートです。NPBでも10月、11月はみやざきフェニックス・リーグに秋季キャンプと若手選手にとって一番、ハードな季節。僕がヤクルトにいた時はフェニックス・リーグ期間中に、先発前日でも夜間練習で腹筋を2000回やったり、クタクタな状態でマウンドに上がっていました。これはおそらく他球団も似たような状況でしょう。

 僕たちもNPB以上の厳しさを持って練習に取り組まなくては差は縮まりません。まずはピッチャーには徹底した走り込みを課し、体力強化に励んでもらっています。おそらく、どの選手も足はパンパンでしょうが、シーズン中にはできないことをやらないと力はつきません。

 チャンピオンシップ3連敗でショックを受けていた選手たちも、もう前を向いて走り出しています。グラウンド上の悔しさはグラウンド上でしか晴らせません。来季こそは最後まで勝って終われるよう、全員で一丸となってこの秋を頑張り抜きます。香川の皆さん、1年間、たくさんの応援をありがとうございました。

伊藤秀範(いとう・ひでのり)プロフィール>:香川オリーブガイナーズコーチ
1982年8月22日、神奈川県出身。駒場学園高、ホンダを経て、05年、初年度のアイランドリーグ・香川に入団。140キロ台のストレートにスライダー などの多彩な変化球を交えた投球を武器に、同年、12勝をマークして最多勝に輝く。翌年も11勝をあげてリーグを代表する右腕として活躍し、06年の育成 ドラフトで東京ヤクルトから指名を受ける。ルーキーイヤーの07年には開幕前に支配下登録されると開幕1軍入りも果たした。08年限りで退団し、翌年は BCリーグの新潟アルビレックスBCで12勝。10年からは香川に復帰し、11年後期より、現役を引退して投手コーチに就任した。NPBでの通算 成績は5試合、0勝1敗、防御率12.86。
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