2013.10.18
# 問題集 # 数式

大人も「算数の傑作文章題」に挑んで考える力を磨こう!

『読解力を強くする算数練習帳』前書き
佐藤 恒雄 プロフィール

なぜ算数や数学を学ぶのか

「算数や数学を学んで,どのような力が身につくのですか」とよく聞かれます。私はこう答えています。
「論理的な『問題解決力』といわれるものが身につきます」と。じつは算数や数学以外に,この「問題解決力」を効果的に身につけさせる学科はありません。

 この「問題解決力」は,学問を学ぶ上においてはもちろん,社会においても大変有用な武器になるものです。

 さらに,「同じような問題でも解けるときもあれば,解けないときもある」といった悩みを聞かされることがあります。この悩みの原因は,いったいどこから来るのでしょうか。

 多くの場合にいえることは,先に述べた①~④の4つの力のどれかが身についていないか,それらの力を有機的に融合できていないからなのです。 言い方を変えれば,これら4つの力がバランスよく有機的に結びついたとき,問題を確実に解ける力が最大限に発揮できるのです。

難易度の基準の決め方

 易しい問題とか難しい問題とか,問題の難易度はどうやって判断するのでしょうか。

 従来は,問題を解く人の経験や能力によって,問題の難易度は決められていました。しかし,解く人の経験も多種多様で,能力も分野によって得手不得手があり(図形問題は得意だけと文章題は苦手とか),難易の感じ方も時と場合によって異なります。そのため,問題の難易度を測る基準が必要ではないかと指摘されはじめています。

 私は問題の難易度を測る基準として,先の4つの力を数値化し,その値に応じて難易度を定めるシステムを考案しました。つまり,値が低い問題は易しい,値が高ければ問題は難しいと判断します。

問題の難易度と実力の評価

 学校における算数や数学の成績は,試験の答案を採点して得られた得点によって決められています。得点評価の難点は,「1題20点, 5題で100点満点のテスト」という配点の仕方にあります。

 例えば, A君は各問の導入部分を上手に解いて,合計65点, B君は3問を完答して60点とったとします。これが大学入試なら得点評価ですから, A君は合格, B君は不合格となってしまいます。これは本当に正しい評価といえるのでしょうか。

 1問を完答するというのは,その分野で本当の実力がないとできないことです。B君は,時間があれば,他の2問も解けたかもしれないのです。

関連記事