二宮寿朗「2ステージ制移行、何のための制度改革か」

二宮 寿朗

最も優先されるべきこと

 そして気になるのは、Jリーグを支えてきた熱心なファン、サポーターを失う懸念もあるなかで、最も大事にすべき話が抜け落ちていることだ。それは「人気回復のために、一体何をすべきか」である。

 よく大相撲で人気低下が叫ばれると、時の理事長は「土俵の充実」を掲げる。大相撲とサッカーを同じにするつもりは毛頭ないが、人気回復のためにはサッカーも、まずは「ピッチの充実」を図るべきではないか。つまり、魅力ある試合をファン、サポーターに提供することである。ここが一番、優先されなくてはならない。

 今年40歳にして首位を走る横浜F・マリノスの原動力となっているドゥトラに、昔のJリーグと比べてみてどうかと聞いたことがある。01~06年まで在籍し、マリノスのJリーグ2連覇(03、04年)に貢献した彼は「時代は違うし、一概にはレベルが高いか低いかは比べられない」と前置きしながらも「私の個人的な印象としては、以前のほうがJリーグ全体的にうまい選手がもっと数多くいたようにも感じることはある」と本音を語ってくれた。またJリーグの第一線で長年プレーしてきている中澤佑二は「お客さんが増えないという現状は、選手たちにも責任はあると思う」と言う。

 選手たちは懸命にやっているが、より一層の意識改革が必要なのかもしれない。審判にしても更なるレベルアップが求められるだろう。