アンジェリーナ・ジョリーに乳房切除を決断させた「遺伝子検査」でわかること 心臓病、糖尿病からアルツハイマー、薄毛の確率 編集部員が検査を受けてみた

週刊現代 プロフィール

「なんでよりによってアルツハイマーのリスクが高いんだよ。不愉快だな」

 普段、少々のことには動じず「それが何か」という顔をしているF田編集長だが、さすがにこの結果には動揺の色を隠せなかったようである。

 ただ、高血圧や糖尿病にならないよう心がけ、適度な運動を続けることが、予防につながる可能性もある。参考にしてほしい。

 大病のほかにも、意外な病気のリスクも検査できる。たとえば、脚がむずむずして不眠症の原因となる「むずむず脚症候群」。前出のJ田と、セックス特集や風俗探訪のプロとして部内にその名を轟かすY沢(31歳・独身)は1・25倍のリスクだった。ストレスで発症すると思われがちな円形脱毛症の項目もあり、F田や大ベテラン記者・T田(66歳)に危険因子が見つかった。さらには、花粉症やアルコール依存症、躁うつ病といったものまで調べることができる。

 ちなみに、今回の検査で総合的にもっとも病気になりにくいと判定されたのは、最年長のT田。

 逆に、遺伝的な不健康さワースト1だったのは、編集部一の巨漢デスク・K山(40歳)だ。心臓病やがんなど、命に関わる病気の遺伝リスクがもっとも多かった。

 問題は、それに輪をかけて生活習慣も不健康極まりないこと。週刊誌歴18年、入社当時87kgだった体重が、現在は110kgにまで大増量。糖尿病予備軍、高血圧(上が170)に加えて、肝臓と腎臓の数値にまで異常が出ている。が、一日20本のタバコは欠かせない。この状況に、むしろ池谷医師のほうが慌てて声を荒らげたくらいである。

「ここまで来ると、遺伝うんぬんは関係ない。このK山という人は、間違いなく大病になります。つべこべ言わずタバコをやめてダイエットしてください!」

 病気になる前から医者に見放されるとは情けない話だ。だが放置すれば命に関わりそう。自身も23andMeの遺伝子検査を受けたという脳研究者の池谷裕二氏(東京大学准教授)はこうアドバイスする。

「K山さん、意外ですが遺伝的には太りにくい体質のようです。検査結果を見ると、残念ながら運動によるダイエットが向いておらず、食べ物を控えても痩せにくいと出ていますね。一方、ニコチン依存の遺伝子は持っていないので、意志さえあれば、ラクに禁煙できるはずですなんですが」

 この池谷裕二氏の解説を聞いたK山は、「オレが太りにくい体質だとは、この検査、信用ならんな。ただ、ダイエットしても痩せにくい体質なら仕方ない。オレは元々、静岡県民だ。舐めるなよ」などと意味不明なことを言い放ち喫煙室へ消えていった……。