辻秀一 第2回 「ごきげんな気がフローすれば、こころは揺らがず囚われず、自由でいられる」

島地 勝彦 プロフィール

 満面の笑みでみつめられたら、どんな人でも心を開きますからね。わたしの提唱する「ごきげん道」は新しい脳の使い方のひとつなんです。

先日こんな相談を受けました。よくある話ですが、その方は上司が大嫌いで、会社で顔を合わせると気分がわるくなり、吐き気を催してトイレに駆け込むこともあり、だんだん会社に行きたくなくなったそうです。そう聞いて、わたしはこうアドバイスしました。

「あなたが大嫌いと"意味づけ"ている上司はいますが、"大嫌いな上司"という人はいないのです。大嫌いという意味の細胞で出来ている上司などいないはずです。あなたは本来は意味のついていないものに意味づけして、苦しんでいるのです。それは人間の特徴、すなわち普遍の仕組みです」

「ごきげん道」は、言ってみれば、そのつど気づいた不機嫌をごきげんに切り換えていく脳の新しい使い方なんです。その切り換えはすぐには出来ません。やはり練習を繰り返さないとなかなか身につきません。ちょうど迷惑メールをフィルタリングするソフトがパソコンのなかで自動的に働いているようなものです。同じようなフィルタリング機能を自分の脳に植えつけることなのです。

わたしの提唱する「ごきげん道」を会得していれば、「受信メール」が届く前に「迷惑メールフォルダ」に振りわけするフィルタがあるので、迷惑メールがいくらきてもすぐ切り換えることが出来ます。繰り返し練習して新しい脳の使い方を習得すれば、嫌な上司とも巧くやれるようになれるはずです。

これは一種のメンタル・トレーニングなんです。わたしの本に切り換えが速くなり緊張しにくくなったピアニストの実体験が載っています。ヒノさん、ちょっと長いんですが、ここを朗読していただけませんか?

ヒノ お安い御用です。