[虎四ミーティング]
名波浩(サッカー解説者)<前編>「ザックジャパンに必要な守備のリーダー」

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ザックジャパン、守備の課題

二宮: では、サッカーのお話しも。日本代表はこのところ、守備の不安定さが目立っています。コンフェデレーションズカップでは3試合9失点、8月のウルグアイ戦でも4失点を喫しました。守備崩壊の要因はどこにあるのでしょうか?
名波: 日本のハイプレッシャー、つまり高い位置でボールを奪うというスタンスが世界中に知られてしまったことが大きいと思います。W杯予選でも一貫してラインを高く設定していましたので、その情報を他国に分析されている。最終ラインが高いということはGKと最終ラインの間が広大に空くケースが多く生じます。その空いたスペースのケアが不十分であったことが、大量失点につながったと見ています。

二宮: 確かにウルグアイは徹底して裏を狙ってきました。
名波: またウルグアイはボールを奪いに行く時と行かない時の判断が正確で、その意識を全員が共有していました。日本も常にハイプレッシャーをかけるのではなく、ウルグアイのような状況に応じた守備をする必要があります。

二宮: そのためには、どうすれば?
名波: 難しいことは考えずに、「今は行く時」「今は下がる時」という判断をチームで統一すれば大丈夫でしょう。その判断がしっかりできれば、各選手が連動なしにプレスをかけることも少なくなるでしょうし、逆にむやみにラインを下げすぎることもなくなると思います。そういった局面でリーダーシップをとれる選手が出てきてほしいですね。

二宮: どういった選手が理想ですか?
名波: 理想はセンターバックの吉田麻也、今野泰幸にその役割を担ってほしい。ただ、今は2人ともうまくいかない試合が続いて、少し自信を失っているように映ります。ですから、メンタルの浮き沈みの幅が小さい遠藤保仁などになるでしょうか。川島永嗣も積極的にラインコントロールを指示してもいいかなと。その判断が正しいか、正しくないかは今の段階であれば、そこまで白黒をつけなくてもいい。本大会でうまくいけばいいわけですからね。