[MLB]
杉浦大介「ヤンキース、“ミラクルラン”は実現するか」

スポーツコミュニケーションズ

半数占める最下位チームとの対戦

川崎(背番号66)も属するブルージェイズなど、下位チーム相手の取りこぼしは許されない。Photo By Gemini Keez

 ただ、ヤンキースにとって幸いなのは、残り22戦中、11戦がジャイアンツ、アストロズ、ブルージェイズ、ホワイトソックスといった最下位チームとの対戦なこと。9月15日まで続くレッドソックス、オリオールズ、レッドソックスとの11連戦が、とりあえずは正念場である。この3カードを終えた時点で依然としてプレーオフに射程圏内の位置にいられれば、ベテラン軍団の経験が生きてくるようにも思えるが……。

 本当にさまざまなことがあったシーズンだった。物議を醸し続けるロドリゲス、ケガとの戦いが続くジーター、出戻りのソリアーノ、今季限りで引退を表明しているリベラらを中心としたチームが、もしも大逆転でプレーオフに進むようなことがあれば、長いヤンキースの歴史上でも稀に見る一大ドラマとなる。

 8月22日に日米通算4000本安打に到達したばかりのイチロー、今後の復調が望まれる黒田もその奇跡に貢献できれば、日本のファンにとっても今秋は特別な季節となるに違いない。

 横紙を破ってのミラクルランは実現するのかどうか。難しいが、ここまで来れば、もう不可能とは言い切れない。ピンストライプの行方に、今後もうしばらく目を離すべきではないことだけは確かだろう。

杉浦大介(すぎうら だいすけ)プロフィール>
東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、NFL、ボクシングを 中心に精力的に取材活動を行う。『スラッガー』『ダンクシュート』『アメリカンフットボールマガジン』『ボクシングマガジン』『日本経済新聞』など多数の 媒体に記事、コラムを寄稿している。
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