[プロ野球]
DeNA・西森将司「3本の矢で1軍定着を射止める」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2013年Vol.6
スポーツコミュニケーションズ

スイッチヒッターへの挑戦

 四国アイランドリーグPlusの香川から育成選手としてDeNAに入って2年目。「勝負の年」と位置づけた今季は飛躍のシーズンとなっている。まず春のキャンプでキャッチャーながら50メートル5秒59の俊足を見込まれ、1軍メンバーに抜擢された。

 2軍でもレギュラーを獲得し、71試合に出場。打率.277、12打点、8盗塁と成績を出している。そして今季の支配下登録の期限(7月末)が近づいていた7月17日、育成選手からの昇格を果たした。

 アピールポイントとなっているのが、昨秋から取り組んでいる両打ちだ。足の速さを生かすべく、球団から挑戦を促された。

「キャッチャーだから、守りでもやらなくてはいけないことはたくさんあるのに、左打ちも練習するとなると時間が必要になる。もう25歳になるのに、正直言って最初は乗り気ではなかったです」 

 しかし、育成の身分から抜け出すには売りはひとつでも多いほうがいい。「それだけ気にかけてもらっている証拠」と思い直し、左打ちの練習を始めた。

 ただ、左打ちは社会人のホンダ時代に少しかじった程度。うまくいかず、すぐに諦めた過去がある。素人同然のレベルからの出発だった。

「最初は詰まるし、手も痛くなりました。ただ、(右ピッチャーだと)ボールはよく見えるんです」

 北海道日本ハムからやってきた大村巌2軍打撃コーチの下、マンツーマンでバットを振り込んだ。

 フォームも試行錯誤の連続だ。足を上げてみたり、オープンに構えたり……。その甲斐あって春から夏と季節が巡るにつれ、左打ちがさまになり、快音も聞かれるようになってきた。「6月、7月と不細工なりにヒットも出だした。かたちになりつつある」と本人も手応えを感じている。