子宮頸がん 原因をめぐってこんな大論争ご存じですか

週刊現代 プロフィール

「そもそも、男性のペニスが汚なすぎるんじゃないですか。私の彼も仮性包茎だけど、気分が盛り上がると、セックスの前にシャワーもしないで挿入したり、口に押し込んできたりする。こんな真夏に、一日外で働いていたら、毎日お風呂に入っていたって皮のなかが蒸れて恥垢がすごいことになっているのに」(36歳・派遣社員)

「彼は洗わないままのアソコを私が触ったり咥えたりするのが好きだと言って、汚いものを私が受け入れるのをよろこぶんです。そんなに言うならと我慢してきましたが、単に私のことも、健康のことも、ちゃんと考えられない男性だったんだと思うと情けなくて」(27歳・教材会社勤務)

 こんな女性たちの声を受け、女性週刊誌『女性セブン』も、7月25日号で〈男性が突きつけられるべき「自分の性器を洗え!」子宮頸がん「ワクチン論争」の前に考えることが—〉と題した特集を掲載。男性と女性の大論争に発展しているのである。

 実際のところ、この子宮頸がんを取り巻く、女性原因説=子宮頸がんになった女性は多くの男性とセックスしていたせいで発症したという主張と、男性原因説=男性が性器を不潔にしていることが女性のHPV感染の主原因とする主張は、どちらに軍配が上がるのか。それともどちらも誤りなのか。

 まず女性原因説について、感染症が専門の前出、堀氏はこう解説してくれた。

「たしかに、たくさんの人とセックスする機会があれば、当然、HPVに感染するリスクは高まります。

 しかしHPVに感染するということと、子宮頸がんになるということはイコールではない。このウイルスに感染しても、1~2年以内に90%以上の人が自分の免疫力でウイルスを排除してしまいます。

 さらに、最終的に子宮頸がんになったからといって、即、たくさんの男性と遊んでいるとか、浮気しているという論理は成り立ちません。そもそも子宮頸がんのなかにはHPVが原因でないものもある。処女でも子宮頸がんになった人はいるのです」

 男性経験が豊富だから子宮頸がんになるという俗説に根拠がないことはデータからも裏付けられている。

「これまでの人生でセックスした相手の人数と子宮頸がんになったかどうかの統計を取ってみると、経験人数0人の女性と経験人数1人の女性では、その割合に歴然とした差があります。

 しかし、経験人数が2人以上になると、割合はあまり変化がなくなってくる。たとえば5人という女性と10人という女性ではもうそれほど変わらない。

 ここからは価値観の問題です。10代、20代と生きてきて、かりに経験人数が5人ならまあ普通で、10人なら多いと感じるなら、経験人数が多かろうが普通だろうが、発症する人の割合はたいして変わらないことになる。実際にはコンドームを使用する習慣があるかなど他の要因も大きく影響しますから、経験人数だけで論じてもあまり意味はないのです」(堀氏)