【第2回】はこちらをご覧ください。
安藤: キャラクターの名前も堀井さんが考えられたんですね。
堀井: そうです。
安藤: それこそ、ドラクエ制作者のパーティー(集団)は、音楽のすぎやまこういち先生がいて、キャラクターデザインの鳥山明先生がいて。こうしたパーティーを組むことになった経緯にも、おそらく様々なドラマがあったんですよね?
堀井: そうですね。結構、それも巡り合わせというか。すぎやまさんは、たまたまゲームが好きで、エニックスで森田さんという方が作った将棋ゲームを出していたんです。
安藤: 『森田将棋』?
堀井: そうです。それのアンケートはがきを出してきたんです。
安藤: まさか! すぎやまこういち先生がアンケートはがきを?
堀井: でも、ひらがなで「すぎやまこういち」と書いてあるんですよね(笑)。当時のエニックスの人たちは、最初はどこかの小学生だと思ったらしいんですけど(笑)、プロデューサーの千田さんが「これって有名な作曲家の先生じゃない?」って気づいて、すぎやまこういちさんに連絡をしたんですね。
安藤: 気づいた人がいたんですね(笑)。
堀井: そうそう。それで「実はゲームの音楽を頼みたいんです」と言ったら、すぎやまさんが、二つ返事で「分かりました」と快諾されて。
安藤: まさか、きっかけが将棋ゲームへのアンケートはがきだったとは。これが、すぎやま先生がパーティーに入ってきた物語なんですね。
堀井: そうです。