次にやってくるウェブのトレンドは、「コンテキスト」だと最近考えるようになった。米国の著名ブロガー、ロバート・スコーブルも『コンテキストの時代』というタイトルの本を準備しているらしい。
コンテキストとはどのようなものか。わかりやすい例を挙げると、グーグルが提供しているサービス「Google Now」がそうだ。カレンダー情報、スケジュール情報、GPSによる現在位置情報など複数の情報を連携させて、ユーザーが必要としそうな情報を予測して提示する機能である。
たとえば、今日の15時30分から、ある場所でのバーベキューパーティーに参加する予定を登録したとする。「Google Now」は、現在地からパーティーが開催される場所までの所要時間を計算し、「パーティーに遅れないためには、そろそろ出かけるべきです。パーティー会場までのルートはこちら」と、スマホが勝手に情報を配信してくれる。
ユーザーがいちいち検索をしたり、質問をしなくても、必要な情報を自動的に取得し、先回りして結論だけを教えてくれのだ。これがコンテキストである。このコンテキストの土台となっているのは、まず第一にビッグデータだ。ユーザーの情報を大量に取得分析した上で、ユーザーごとにカスタマイズされた情報だけをプッシュ配信する技術が求められるからだ。