撮影:立木義浩
第2回はこちらをご覧ください。
堀 そうだ、面白い話があります。わたしは以前からヤフーオークションで古いブレンデッド・ウイスキーやらコニャックやらを落としているんですが、ウイスキーやブランデーも実はボトル熟成すると考えています。変化はワインほど劇的ではありませんが、水のクラスターが関係しているんじゃないかと思っているんです。
シマジ おれもそう思うね。たとえばマッカラン10年でも、1950年代のボトルを飲むと堪らなく美味いからね。同じマッカラン10年でも新しいものはペラペラでコクがない。
堀 だからいつも古いボトルを狙っているんです。この間、レミーマルタンのルイ13世が4万5千円でヤフーオークションに出ていましてね・・・。
セオ 普通はいくらぐらいで売っているんですか?
堀 20万円は下らないでしょう。
セオ へえ~。ルイ13世ってそんなに高いんですか。
堀 お世話になった弁護士と自分が飲む分として、4万5千円で2本買ったんです。
シマジ それは安すぎはしないか。
立木 シマジも買ってもらったらよかったのに。
シマジ レミーマルタンはシバレン先生が好きで、よく銀座のクラブ「ラモール」でキープしていたんだが、いつもほとんどおれ一人で飲んでしまった。先生は舐めるくらいだったね。ただ、それでもルイ13世は一度くらいしか飲んだことなかったな。
もっともおれの体はいまやシングルモルトしか受け付けないんだけど。