テレビドラマを楽しもう『ガリレオ』『ラスト・シンデレラ』もいいけど NHK『あまちやん』は歴史に残る傑作です 特別座談会 泉麻人×上滝徹也×中森明夫

週刊現代 プロフィール

泉 同感(笑)。

中森 『ガリレオ』(フジテレビ系)はどうですか? 視聴率は平均20%台で好調ですけど。

上滝 福山雅治演じる物理学者と女性刑事のコンビでオカルトめいた難事件に挑むミステリーですが、第1シリーズに比べるとトリックから物理学の要素が薄れていて、わりとオーソドックスな謎解きになっている。でもキャラがしっかりしているから見られます。

中森 なんだか『花より男子』あたりから、リアリズムドラマよりもキャラクタードラマが全盛になってきていますね。美男美女が美男美女の役をやっても受けなくなっている。トップ俳優・女優が、突っ込みどころ満載の突飛な役を演じることがヒットにつながる。『ガリレオ』の福山がそうだし、『家政婦のミタ』の松嶋菜々子が象徴的。

泉 今期で言うと、米倉涼子の『35歳の高校生』(日本テレビ系)もそうですね。米倉涼子が女子高生を演じている。

上滝 こうして他のドラマの話をしていても、どれも『あまちゃん』に比べると小粒かな、という印象は否めません。

泉 『あまちゃん』はおそらく『おしん』や『おはなはん』等と並ぶ、歴史に残る朝ドラですから、比べたらかわいそうですけどね。

中森 まだ3分の1が終わったばかり。まだまだ楽しめますよ。

なかもり・あきお/1960年生まれ。アイドル評論家、コラムニスト、作家。'80年代に「新人類」の一人として注目を浴び、「おたく」などの新語を生んだ
こうたき・てつや/1942年生まれ。日本大学藝術学部名誉教授。専門はテレビ文化史。放送批評懇談会常務理事としてギャラクシー賞の選考等も行う
いずみ・あさと/1956年生まれ。『週刊TVガイド』の編集者を経て独立。コラムニストとしてテレビ・雑誌等で活躍。近著に『箱根駅伝を歩く』等

「週刊現代」2013年6月22日号より