小泉武夫 第2回 「コーヒー豆、スモークサーモン、いぶりがっこ・・・話題は燻製の香りから古代中国の"精力剤"へ」

島地 勝彦 プロフィール

 尿にはさまざまなホルモンが含まれているのですが、なかでも最も多いのはステロイドホルモンです。これは性ホルモンとして知られ、雄性ホルモン、発情ホルモン、黄体ホルモンがあることが現在では立証されているのです。

 また尿の成分にはクレアチンという有機体があります。この物質は高エネルギーリン酸エステルとして活性し、筋肉の収縮運動のエネルギー源として重要な働きをするクレアチンリン酸から生成されるものなのです。少し専門的になってしまってごめんなさい。

シマジ 要は童貞の少年の小便エキスは強力な強精強壮剤になるということですね。

小泉 むかしの人たちの知恵と発想がいかに凄いか、おわかりいただけたしょうか。それを常飲したある王さまは127人の子供を作ったといわれています。やっぱり効いたのでしょうね。

立木 疲れ切った大人の小便からではなく、初々しい童の小便というのがロマンティックですね。もし小泉先生がいまお持ちなら飲んでみたいです。シマジの小便の残滓は死んでも飲めませんが。

シマジ 小泉教授はまるでみてきたように話していますが、そこがとってもいいですね。

小泉 いやいや。これは江戸時代の百科事典ともいわれる『和漢三才絵図』に文献として載っています。

シマジ ああ、あの南方熊楠が少年のころ丸暗記したという江戸時代の名著ですね。

小泉 そうです、よくご存じで。それには「秋の月の夜の静寂なときに童便を採ってそれを練って薬にした」というようなことが書かれています。

シマジ それを一気に壮大な物語にしてしまうのが小泉教授のイマジネーションですね。

小泉 たくさん文献を読んでいますと、自然にイマジネーションが膨らむんですよ。

シマジ 朝いちばんに自分の尿を一気に全部飲む健康法をやっている知り合いがいます。

小泉 尿といっても、酸化する前に飲めば、そんなには臭わないでしょうからね。

シマジ でもおれには絶対出来ないですね。