「悪いなりに良かった。ストレートが動いていたのは自分でも分かっていたので、それを活かすような投球ができた」
7回2安打無失点で2勝目を挙げた4月21日のヤクルト戦後、藤浪晋太郎(19)はこう話していた。高校時代から続く甲子園での連勝を「11」に伸ばした快投に、野球評論家の槙原寛己氏も賞賛の声を惜しまない。
「本人が言うように、シュート回転気味の直球(ムービングボール)を有効に使っているのが好結果につながっています。直球のシュート回転というのは一般的には悪い現象と捉えられがちですが、彼の場合は球威があるので、結果的にバットの芯を外す投球ができている。一方で、スライダーやカットボールのような逆回転の球のキレもいいので、攻略は容易ではないですね」
ただ、ここまで勝ち星を挙げた相手はDeNAとヤクルト。打線に穴があるチームばかりということも事実だ。今後、12球団一の強力打線を誇る巨人と対戦した時に同じような投球ができるのか。
槙原氏の予想はこうだ。