佐々木俊尚 新興国が先進国を飛び越える「リープフロッグ」の先にある未来

ロバのバッテリーで充電するスマホ?!

「リープフロッグ(カエル跳び)」という言葉がある。技術はふつうは段階的な進化を遂げるが、遅れてそうした技術に追いついた者が、途中の段階をすべて飛び越えて一気に最先端に進化してしまうことを呼ぶ。

 いま中国やインド、東南アジアなどの新興国でそういう現象が起きている。スマートフォンの普及がその典型だ。アフリカや東南アジア、中国の内陸部のようなところでは、パソコンも光ファイバーも普及していない。しかしその代わりに、基地局とスマートフォンが先んじて普及し、その結果、モバイルのサービスがすごい勢いで進んでいこうとしている。

 サハラ以南のアフリカでは、住宅に電気も来ていないような田舎に基地局だけがどんどん建ち、スマホだけが使えるようになっている場所もあるという。スマホはつながるのに電気はないので、スマホの充電はロバが背中に大容量バッテリーを運んできてそこから給電してもらうのだという、本当かどうかよくわからない話まで聞いた。

 これは日本やアメリカ、ヨーロッパのような先進国地域とはまったく異なる進化だ。先進国では最初に電話が普及し、その後に電話線を使ったインターネットのサービスが続き、パソコンを中心にインターネットが利用されるようになった。スマートフォンが中心になってきたのは、つい最近のことで、いまでもパソコンを光ファイバーや電話線につないでネットを使っている人はたくさんいる。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら