淡路島地震(歴史が示す)は「南海トラフ大地震」の前兆だ!

フライデー プロフィール

「政府は沿岸部の堤防や防波堤、水門、護岸などの施設がすべて機能する、つまり破壊されないという前提で被害想定を出していますが、実際は壊れる可能性が高い。そもそも政府の想定では、幅が10m以上の堤防は、堤防ではなく壊れることのない『地形のひとつ』と見なしている。これでは正確な想定はできません」

 とくに、実際の被害が政府の想定を大きく上回ると考えられるのが、名古屋と大阪だという。

「名古屋と大阪は海抜0m地帯の面積が広い。一度水門や堤防が壊れると、この地帯に一気に水が流れこむので、津波の被害がほかの場所よりはるかにひどくなります。また、伊勢湾、大阪湾ともに、湾から海水が抜けにくく、何度も津波が押し寄せる危険がある。

 50cmの津波が来れば、車やコンテナは流され、2mあれば木造家屋が流れ出します。人は数十cmの津波でもう立っておられず、1mの津波に遭遇したら死亡率は100%になります。数十cmの高さの違いが生死を分けるのです」

 海抜が低い名古屋、大阪では津波が去った後の経済被害も大きいという。

「私のシミュレーションによると、名古屋では沿岸から9kmまで浸水することになっています。名古屋駅は50cmの浸水、有名な地下街は完全に水に浸かってしまう。経済的な打撃は大きい。

 大阪も同じです。津波は淀川を伝って東淀川区あたりまで浸水してしまいます。梅田駅も当分は利用ができなくなる。沿岸部の新幹線や高速道路も浸水の被害を受け、東西の交通網が分断されてしまいます。政府想定では新幹線の被害が考慮されていませんが、実際には大きな打撃があります」(前出・川崎氏)

 南海トラフ地震の可能性から目をそらしてはならないのだ。

「フライデー」2013年5月3日号より