本連載では日本に限らず世界で活躍する女性起業家を紹介します。第三回は、インドを中心にアジアでの市場調査やマーケティング企画を手掛けるインフォブリッジグループの繁田奈歩社長の登場です。
日系企業を顧客に、主にインドでの市場調査や事業企画を手掛けています。いまはインドのデリーを拠点として、月に一回ほど日本に来ています。グループの持株会社インフォブリッジホールディングスの代表と、顧客企業の営業・サポートを行う(株)インフォブリッジマーケティング&プロモーションズ、インドでの調査以外の業務を担うINFOBRIDGE INDIAの社長を兼務しています。2008年に出資したインドの市場調査会社Market Xcel Data Matrixがリサーチ業務を担当しています。また、日本のクロスコープと合弁でデリーにレンタルオフィスを開きました。
中国にいる日本人は何万人単位ですが、インドにはまだ5千人ぐらいしかいません。日本人や日本企業をターゲットとした市場はまだ大きくありません。中国には我々のような市場調査やマーケティングの会社は珍しくありませんが、インドにはないんです。
インドはまだあと何年かは面白い。インドでは、固定電話をとばして携帯電話に行ったり、クレジットカードをとばしてデビットカードに行ったり、とにかく市場の進化がユニークなんです。だからこそ、チャンスがいっぱいあります。お金を出してくれる人さえいたら、やりたいアイデアは具体的にたくさんありますよ。
私は、人が行かないとこに行く。企業がこれから出て行くような場所が面白いと思います。
人がやらないことをやるのが、ベンチャーの定石。それを国の規模で捉え、成長し変化する市場にパイオニアとして取り組み続ける起業家は、いそうでなかなかいない。