独占インタビュー 大谷翔平 打撃コーチは気が付いた

週刊現代 プロフィール

 本塁打を打ったのだ。鎌ヶ谷で行われた中日戦。打った瞬間それと分かる130mの特大弾だった。

「適応力が高いからこそ、言い方を考えないといけないなと、反省しました。今度は『ドッシリ』としか言ってないんですから。重ねてになりますけど、彼はスイングが崩れないから、ストライクゾーンに入ってきた球を打つ能力は格別に高い。それもあって、いまはスイングには何のリクエストもしていないですよ」

 そんな大谷の開幕戦は2安打1打点。お立ち台にまで上がった活躍は、翌日の各スポーツ紙の1面を独占した。

「手が長いから、試合前、(対戦相手の)西武の渡辺(久信)監督は、『インコースが狙い目だろう。インコースのストレートで追い込んで、外角の変化球で打ち取ればいい』と話していました。それが、2打席目はインコースのストレートをツーベース。3打席目は外角のチェンジアップを狙い打ちでタイムリー。大谷は見事に読み勝った。西武ベンチも驚いていましたよ」(スポーツ紙西武担当記者)

 敵チームを驚かせるほどのスタートを切ったからこそ注目されたのが、翌日の第2戦。相手先発は、花巻東高の先輩である菊池雄星だった。

 2度の勝負の結果は、1打席目が5球目の外角低めのスライダーに手が出て空振り三振。2打席目も、2球ファウルで粘ってから、7球目に同じく外角低め、ボールになるスライダーを振って三振に打ち取られる。

 だがこの2打席を、「合格」と、渡辺コーチは言う。

 理由を記す前に、客観的な意見を聞いてみよう。その試合を西武ドームで観戦していた野球解説者・森繁和氏は、大谷の2三振をこう見ている。

「正直、雄星とは実力の差がまだあったね。でも必ず今後に活きてくる面白い打席だった。1打席目はスライダーに完全に翻弄されていた。でも2打席目、これがよかった。そのスライダーをファウルにしてバットに当てているんだよ。普通、こんなに早くは修正できない。いいね、これは。慣れてくれば、確実に見送れるようになるよ」