時速300kmで走行中に巨大地震発生! 助かる方法はあるのか?

全国民必読 自分の命は自分で守れ!
週刊現代 プロフィール

「まさにおっしゃるとおりでして、当社においても社内的なマニュアルを用意しています」

と語るのは、東名高速道路を運営するNEXCO中日本広報・渉外部だ。

「溶岩がきそうなところは、東名高速の沼津IC(インターチェンジ)から富士IC間、新東名では長泉沼津ICから新富士IC間になります。これに備えて、避難誘導のマニュアルを整備している段階です。

噴火したら、まずやることは通行止めです。次に、その区間に取り残された方に避難していただく。PA(パーキングエリア)にも社員を派遣して避難誘導することになると思います」

今後、運用面だけでなくハード面での整備も検討していくNEXCO中日本。先例となるのは、津波対策のシステムだ。

「津波からの避難が必要な、東名高速の富士ICから清水IC間では、本線上の走行中のお客様に情報を知らせる情報板(電光掲示板)を増設しました。それから、ハイウェイラジオの範囲を拡大して、注意喚起できるようにしています。

避難誘導の注意喚起ができるハードを整備したということです」

ちなみに、津波の被害が想定される区間内の由比PAには、政府の防災警報Jアラートが提供され、建物屋上への避難路が確保されているほか通常は本線沿いにしかない非常電話も用意されているという。

いずれにしても、万が一、東名高速道路を走行中に富士山の近くで噴火に遭遇したら、私たちがとるべき行動は次のようになるだろう。

最初は、噴火にともなって大きな地震も発生する。その際には慌てて車を暴走させるのでも、急ブレーキをかけるのでもなく、ゆっくりと路肩に停車する。緊急車両のために本線上を空けるのは災害時の基本的なドライビングマナーだ。

富士山東名高速道路と富士山 Photo by PhotoAC

非常電話を有効に使う

カーラジオや電光掲示板、カーナビや携帯電話などで状況を把握し、富士山が噴火したと分かったら、避難誘導の指示にしたがって動き出す。

軽石などの火山礫が降り出したら、むやみに車外に出ない。

また風向きなどによっては火山灰が降ってくることもあるが、慌ててワイパーを動かすとフロントガラスがヤスリをかけられたように曇ってしまう。また火山灰は大量に吸い込むと呼吸器を、目に入ると角膜を傷つけるため、エアコンは切り、車外に出る際は布などでしっかり顔を覆う。

路面に火山灰が溜まるとスリップの恐れもあり、視界不良で事故に遭う可能性もあるため、限界だと思ったらむやみに動かない。溶岩の到達までには24時間程度の時間がある。

携帯電話などで消防・警察に連絡するのは基本だが、彼らだけでは手が回らない可能性もある。高速道路上では1kmに1ヵ所(トンネル内は200mおき)は非常電話が設置されているので、そこから自分が取り残されていることをNEXCO中日本にも連絡すれば、救助される可能性は高まる。ドコモ、au、ソフトバンクの携帯などであれば「#9910」の道路緊急ダイヤルを利用することもできる。

結局のところ、大災害で自分と自分の大切な人の命を守るのは、自分自身の持つちょっとした知識の積み重ねなのだ。

「週刊現代」2013年4月13日号より

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/