全国民必読 自分の命は自分で守れ!時速300kmで走行中に巨大地震発生助かる方法はあるのか M9南海トラフ大地震 そのとき東海道新幹線はどうなる?

週刊現代 プロフィール

「東海道新幹線のコースにはカーブが多く、アップダウンも激しい。フランスなど外国で高速鉄道を運行している関係者からは『東海道新幹線はジェットコースターだ』と言われるくらいなのです。停止するまでの4kmの間にカーブにさしかかり、本震の大きな揺れを受けた場合、遠心力で外側にずれて脱線・転覆することも考えないといけない」

 万が一、脱線・衝突が起これば、軽量化のため柔らかいアルミ合金で作られた車体は大きくひしゃげ、多数の死傷者が出る可能性は否定できない。

 107人の犠牲者を出したJR福知山線の脱線事故でさえ、事故時の列車の速度は時速約116kmとされる。もし仮に、脱線によって、向かい合ってすれ違う新幹線同士が接触するような事態となれば、相対速度は時速500kmを超え、被害は計り知れないのだ。

 こうした事態を防ぐために導入されているのが、脱線防止ガードだ。車輪の乗るレールの内側に、並行して左右2本、レールのような器具が設置される。車両が脱線しかけた際は、車輪をレールとの間に挟みこんで押さえ、浮き上がりを防止する仕組みだ。

 JR東海は今年3月までに、この脱線防止ガードを新幹線が高速で通過する分岐器(ポイント)の手前など総延長70kmの範囲に設置している。

 さらに'03年に政府が発表した東海地震の震度予想に基づき、震度6強以上の揺れが想定される区間、総延長124kmへの設置も進めている。工事完了は7年後、'20年3月の予定だ。

 だが、実はこの計画だと対策の空白地帯となってしまうエリアがある。右の図を見てほしい。南海トラフ巨大地震の震度予想と比較すると、愛知県の豊橋駅から名古屋駅周辺の地域に、計画から取りこぼされた震度6強以上の地域があることが分かる。

 もちろん、新しく発表された震度予想に従来の計画が対応していないのは当然だ。そこでJR東海広報部に、今後この区間についても追加的な地震対策を行う予定があるかを訊いた。

津波にのまれる可能性

「東海道新幹線は東京~新大阪間の全線にわたり、震度7クラスの阪神淡路大震災と同じレベルの直下型地震を踏まえた高架橋柱、橋脚、盛り土などの耐震補強対策を実施しており、地震対策の見直しは必要ないと考えています」(同社)

 では、仮に脱線防止ガードのない区間を走行中に震度6強以上の揺れに見舞われたらどうなるのか。

「東日本大震災における東北新幹線の実績からも安全に列車を停止させることができると考えております」

 一方、南海トラフ巨大地震の被害想定で私たちが度肝を抜かれたのが、巨大な津波の高さの予想だった。