NTTはどこへ行くのか
【第3章】 モバイル・ブロードバンド(3)
LTEスタンダードをリードしてきたドコモ

3GPPという国際規格団体で活躍する中村武宏氏(なかむらたけひろ、NTTドコモ無線アクセス開発部担当部長、11年9月筆者撮影)

第3章(2)はこちらをご覧ください。

国際規格団体のチェアマンを横須賀に訪ねる

 2011年9月、私は日本における無線研究のメッカ「横須賀リサーチパーク」にいました。駅から15分ほどタクシーで走ると、左右にさまざまな研究所が見えてきます。その中で、ひときわ大きなビルがNTTドコモのR&Dセンターです。その広さは10万平方メートル。ざっと東京ドーム2つ分の広さです。

 「最初は、こんな大きなビルを建てて『どうするのか』と思っていたのですが、いまや3棟目まで広がりました」と苦笑しするのは、出迎えてくれたドコモ先進技術研究所の村瀬所長(当時)でした。

 横須賀のR&Dセンターには、約700名の研究員が勤務し、ネットワーク、携帯端末、マルチメディアなどに関する研究を行っています。ドコモR&Dセンターのスタッフは全体で3,400名に達し、米国やドイツ、中国などの研究所にも約100名のリサーチ・スタッフがいます。

 前回少し触れたように、欧州にはモバイル分野を専門とする3GPPという国際規格団体があります。そこのRAN(無線アクセスネットワーク)部会の委員長(チェアマン)を務めるのが、中村武宏氏(NTTドコモ、無線アクセス開発部担当部長)です。

 3GPP・RANは、次世代携帯スタンダードの根幹部門を決めるところで、同氏は2009年9月にバイス・チェアマンからチェアマンになりました。当日は土曜日だったのですが、アポイントが取れたので横須賀まで足を伸ばしたのです。

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