野球だけじゃない!「大谷世代(1994年生まれ)」はなぜ強い?
水泳世界記録保持者も、五輪銅メダリストも、サッカー英マンCが狙う逸材も、ソチの金メダル候補もいる

フライデー プロフィール
(左)和田豊監督から先発ローテ入りを期待される藤浪。シーズン通してローテに定着すれば新人王候補の筆頭だ
(中左)体罰問題で揺れる日体大に進学する髙木だが、すでに女子スピードスケート界では実力№1の呼び声が高い
(中右)すでにジュニアクラスなら4大大会ベスト4の実績もある内田。期待の超新星だ
(右)ロンドン五輪に落選するもその金メダリストが樹立した世界記録を更新した山口

  '10 年のU16世界大会を日本人として初めて制したテニスの内田海智も、それを体現した一人だ。ナショナルチーム(16歳以下)の監督として彼を指導した岩本功氏が証言する。

「彼は中学生の頃から『世界一になる!』が口癖でした。高い目標を持って、そこに向けての課題と向き合う。こうした意識は、少年時代から彼を指導していた(松岡)修造君が植え付けたんです。実際にジュニアでは世界王者になりましたので、先々は4大大会を勝つことが目標ですが、ここまで内田が育ったのはナショナルトレーニングセンター(NTC)のおかげでしょうね」

 心・技・体のうち、若いアスリートの「心」の部分を劇的に変えたのが野茂、松岡、そしてイチローらの世界レベルでの活躍とするならば、「技」と「体」の強化に貢献したのはNTCをはじめとした各種トレセンの充実だ。

トレセンという〝虎の穴〟

 NTCは文部科学省管轄のもと '08 年に東京都北区に完成した競技者用トレーニング施設である。陸上、体操、柔道、レスリング、ボクシングなど12競技に対応し、トップアスリートたちが強化合宿を行う場としても知られている。

「2泊3日の合宿(金曜~日曜)が年に13回ほどあって、内田は大阪から参加していました。同年代や、上の世代と切磋琢磨することでレベルアップする。そういう環境の中で、内田の快挙が生まれたんだと思います」(前出・岩本氏)

 NTCが完成した '08 年当時、「'94年世代」は13~14歳。卓球の丹羽孝希やバドミントンの奥原希望らはジュニア時代に同施設で強化指導を受けた〝第一世代〟というわけだ。彼らにとって、さらに幸運だったのは、この頃から各種目にわたって〝縦貫的〟な強化体制が整ってきたことだ。