NTTはどこへ行くのか
【第2章】 クラウドという経営環境の変化(2)
なぜ通信事業者がクラウドに進出するのか

NTTが買収したオプソース社のトレブ・ライアンCEO (写真撮影/筆者)

第2章(1)はこちらをご覧ください。

買収後、急拡大を続けるオプソース社

 2012年2月にオプソース社を取材した際、トレブ・ライアンCEO(最高経営責任者)は、同社の事業を次のように説明しています。

 「我が社はフルサービス・クラウド・プロバイダーです。伝統的なマネージド・ホスティングから始めて、パブリック・クラウドに進出しました。これは、ユーザーが好きな時間、好きな量のコンピュータ・パワーやストーレッジを利用できるサービスです。

 (中略)クラウドはアマゾン・ウェブ・サービシーズのようなパブリックから始めたわけですが、現在はプライベート・クラウドもやっているし、両方を組み合わせたハイブリットもあります。(中略)アドビやオラクル、ビジネス・オブジェクツ、BMC、マーベルなどが我が社のお客さんです。ソフトウェア業界が多いんですよ」

 買収以前、同社は米国の北バージニアと北カリフォルニア、英国のロンドンにデータセンターを所有していました。また、アイルランドに開発センター(R&D部門)を、インドにはカスタマー・サポート・センターを展開しています。アマゾン・ウェブ・サービシーズなどに比べれば規模は小さいですが、注目のクラウド・プロバイダーとして、同社は着実に成長していました。

 今は、NTTグループに入ったことを契機に、ビジネスを急拡大しており、私が訪問した直前にアムステルダム(2012年1月)とシドニー(同2月)にデータ・センターを開業しています。「もうすぐヨハネスブルグ(南アフリカ)も動き出す。4月には香港もオープンするよ」とライアン氏はニコニコしながら話してくれました。

 私が「すごい拡張ペースだが、大丈夫ですか」と訊ねると「それはもう大変ですよ。でも(クラウド・サービスは)NTTコミュニケーションズ、ディメンション・データ、そして我が社の3社で全世界をカバーする。ディメンションは南アフリカなどアフリカおよび欧州に強い。一方、NTTコムは(アジアだけでなく)オーストラリアに力を入れている。そうした状況を考えて、データ・センターの所在地は、地域補完を考えながら選択していますよ」とテキパキと答えてくれました。

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