いよいよ本戦に挑む28人も決定し、初陣を待つばかりの浩二ジャパン。そんな侍たちのマル秘エピソードを披露しよう。
「合宿初日のミーティングで山本監督が『私は日米野球で(往年の名投手の)フィル・ニークロからホームランを打った』と自慢話をしたが、それを聞いた選手たちはポカーンとしていた、という記事が翌日の新聞に載りました。この話には続きがあって、田中(将大・東北楽天)はマジメに『ニークロって誰ですか?』と記者に質問に行ったんです。すると、近くにいた糸井(嘉男・オリックス)が『クロマティの本名ですか』って。まあ、いつものことですけど、彼のことをよく知らない記者は、まだトレードのショックが癒えていないと心配したかも(笑)。
じつは首脳陣も糸井の扱いには困っているんですよ。というのも、エンドランやスチールのサインがまったく覚えられない。移籍したオリックスでのサインとゴッチャになって困惑しているのかと思いきや、本人はまるで意に介していない。仲の良い松田(宣浩・福岡ソフトバンク)ですら『やっぱりあの人はスゴイ』と、あらためて感心していました」(スポーツ紙担当記者・以下同)
選手には負けていられない。山本監督には、こんなエピソードが。
「監督は合宿中に、なじみの理容師を広島から呼び寄せてパンチパーマをかけたんです。気合の表れのつもりだったんですが、それを見た坂本(勇人・巨人)は『今どき珍しいですよね』とバッサリ」
気合も虚しく、2月17日に行われた広島との強化試合は0‐7であえなく惨敗した浩二ジャパン。試合後に記者から「カープの若手が頑張りましたね」と水を向けられた指揮官は「そうですね、えへへ」と思わず嬉しそうな表情に。自軍の惨敗に頭を悩ませつつも、古巣の充実ぶりを喜んでしまう、基本的にお人よしなお方なのだ。さらには、こんな証言も。
「練習中に監督がバットを杖がわりにして立っているのを見て、前回大会にも出場経験がある某外野手は『(道具を大切にする)イチローさんだったら許さないだろうな』って。いちおう監督なんだから、許す許さないの話じゃないはずですが、カリスマ的存在が睨みを利かせていない今回は、どう見ても雰囲気が緩い」