岩崎元郎 第4回 「釈迦ケ岳を新百名山に選んだのは、『奥駆け』を試したことがきっかけだった・・・」

島地 勝彦 プロフィール

 南から北へたどるのを順峰(じゅんぶ)といい、反対に吉野からスタートして熊野をめざすのを逆峰(ぎゃくぶ)と呼ぶ。現在では逆峰でプランする人が多いが、ぼくとしては役ノ行者にあやかりたいということと、太古ノ辻から南、いわゆる南奥駆け部分を整備してくださった『新宮山彦ぐるーぷ』の皆さんに知己を得たので、順峰で奥駆けを計画した。それで釈迦ケ岳を知ったのである。この山の存在を知らなかったわけではない。登るべき山として知ったということである。

 「日本百名山」にもちろん大峰山は選ばれている。山名の下に載っている標高は1915メートル、これは山脈中の最高峰、八経ケ岳を指している。山上ケ岳が女人禁制ということもあって、百名山詣の方々は皆さん八経ケ岳をめざすのだ。

 新日本百名山を大峰山脈の中から一山選ぶことにして新宮の山好きに意見を伺うと、釈迦ケ岳か大普賢岳だとおっしゃる。

 さて、奥駆け。日程的に1回では無理なので、4回に分けて歩くことにした。1回目は2003年11月2日、大斎原を向こう岸に見る熊野川の岸辺、備崎(そなえざき)から玉置山を歩いた。2回目は04年5月1日、新宮に泊まり、2日、玉置山から行仙宿まで歩き、3日、太古ノ辻へと歩いて前鬼小仲坊へと下がった。前鬼小仲坊は、役ノ行者に従った5人の鬼のうち、前鬼の子孫が営んだ宿坊と修行の場といわれる。現在でも子孫に当たる五鬼助(ごきじょ)義之さんが小仲坊を守っている。 〉(後段省略)

シマジ 達意な名文ですね。セオの朗読でも、気持ちがいいです。

岩崎 有り難うございます。

セオ ぼくも読んでいて、まるで岩崎先生と一緒に険しい山を登っている気になりました。

立木 セオ、そんなことを言ってラクしようとしちゃいけないよ。シマジもおれも歳だから勘弁してもらえるけど、おまえはまだ若い。読者を代表して、今度、先生に連れて行ってもらいなさい。

セオ ぼくなどが行ったら、足手まといになりませんか。

岩崎 いやいや、セオ編集長、いつでもどうぞお越しください。可愛い若い女性もいますから。

セオ でもぼくは愛妻家ですから・・・。