週現スペシャルこれぞ、究極の格差社会 使える理系使えない理系【PartI】「理系は就職に有利」で選んだ人間の悲劇——文系と違い、ごまかしがききません

週刊現代 プロフィール

 苦労の甲斐あって受験を突破。地獄の日々は終わるかと思われたが、大学の授業が始まると彼女の精神は恐慌状態に陥った。

「最初の授業から、何を言っているかさえ分からない。高校では、数学の授業さえ乗り切れば、英語や国語の授業では楽しいこともあったのに、工学部ではあらゆる授業で数式が黒板を埋め尽くすんです。同級生には『数学は科学の言語なんだから、数学で授業が進むのは当たり前じゃん』とか言われるし、マジで泣きそうでした」

 授業をサボる学生も多いなか、授業には必ず出席した。出席していてもワケが分からないのにサボったらもう二度と追いつけない。必死に勉強しても成績は下の上だったが、「落第しないだけでも自分としては頑張ったつもりだったんです」。

 もうひとつ、女子としてつらかったのは、なんと理系男子のファッション・センスと視線だという。

「理系には男子が多いんですけど、なぜかみんなチェックのネルシャツを着ているんです。カバンはリュックサック、たいていメガネをかけている。

 私がちょっとメイクして行ったりすると化粧品の匂いに惹かれるのか、教室内でなんとなく寄り集まって来たりする。そのくせ、思い切って声をかけてくるでもなく、上目遣いにチラチラ見てくるだけ」

 これはもちろん、多分に彼女の主観による理系男子像。だが、とらえようによっては、彼女がクラスでモテていたということではないのか?

ダメな理系はすぐバレる

 それはさておき、就職活動を始めた彼女だったが、内定はなかなか取れない。事務職や営業職にも応募してみたものの、受かったのは技術職で食品調理器具メーカー1社だけだった。