長谷川幸洋 「トリテキ」に忙殺されるデジタル時代の新聞記者

他メディア化で忙殺される記者

 役所の情報は記者クラブの会見室にいなくても、記者発表と同時にインターネットを通じて公開されている。発表情報は記者たちの独占物ではなくなった。そんな時代に新聞やテレビの記者たちはいったい、どんな仕事をすればいいのか。

 かつて朝日新聞記者として地方支局で働いた後、いくつかのネット企業を経て、ニコニコ生放送のニュースチーム統括責任者を務めた亀松太郎に話を聞いてみた。亀松は活字とネットの両方に通じている。そこが面白いと思った。

 まず新聞記者の現状について、亀松はこう言った。

「記者たちからは『新聞社の経営が大変だ』という話がよく聞こえてきますね。経営だけでなく情報源と接する場についても、かつてのような『独占性』が失われた。ネットの登場で相対的に新聞の地位が低下したのは間違いありません」

「一方、記者たちは1日2回の紙(新聞)の締め切りだけでなく、ネットにもコンテンツを出すよう求められている。たとえば、朝日新聞が最近、福島の手抜き除染問題を報じましたね。あれは動画でも取材している。朝日のウェブサイトには動画がアップされています。記者たちは仕事の負荷がかかって非常に忙しくなった」

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