[プロ野球]
巨人・土田瑞起「どん底から支配下へ」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2013年Vol.2
スポーツコミュニケーションズ

支配下登録目指して

 無駄な力が入らなくなると、周りもよく見えるようになる。どのバッターにも同じようなパターンで投げていた今までとは異なり、相手の弱点を頭に入れながらコースや球種を考え、カウントを有利に持ち込むピッチングも身につけていった。

「昔はコントロールに自信がなかったこともあって、追い込んたら早く勝負したかった。それで甘く入ってやられることも多かったんです。今は追い込んでから、ボール球もうまく使えるようになってきました」

 2軍とはいえ、1年目である程度の結果を残した土田にとって、今季は支配下登録を勝ちとることが目標になる。「MAXで148キロですから、NPBのレベルではいたって普通です。球のスピードより、コントロールを重視し、変化球でいかにストライクを取るかが大事。その部分を意識しています」

 ワンランク上のピッチャーを目指す上で、もうひとつ武器になる変化球は是が非でも欲しいところだ。現状、スライダーでストライクが取れなくなるとピッチングは途端に苦しくなる。

「変化球はそれぞれ3方向に曲がるものを覚えなさい」

 阿波野コーチからも課題を与えられた。今の持ち球は右バッターの外に逃げる球(スライダー)と、落ちる球(フォーク)の2方向しかない。カットボールなり、シュートなり、右バッターの懐を突く変化球が求められる。秋からは新球の習得に励み、「他の変化球よりいいかもしれない」と手応えをつかんだ。

 そして一番のハードルは、やはり制球力。以前と比較すればまとまってきたものの、時折、ストレートやスライダーが抜け、明らかなボール球になってしまう。
「追い込むと余計な力みが、どうしても出てきてしまう。そこをいかに抑えて低めに投げられるかが大事ですね」

 1軍のバッターともなれば、追い込まれてからも粘って四球をもぎとったり、ヒットを打てる。追い込んでから、さらにいいボールが投げられるようにならないと上の世界では戦えない。