以前、「注目のベルリン発スタートアップ オフィス訪問記(前編・後編)」 と題した記事でもお伝えしたとおり、独ベルリンには近年、世界中から多くの起業家が集まり、「欧州のシリコンバレー」ともいわれています。ただ、スタートアップの拠点としての歴史がまだ浅いこともあり、それぞれの起業家が試行錯誤しながら、資金調達や人材採用・組織マネジメントなど、起業における諸課題をクリアしている状況です。
では、起業家たちは、どのようなプロセスを経て会社を設立し、事業を創り上げ、組織を運営しているのでしょうか。
2013年2月2日、ベルリン内外の"起業家の卵"を対象とするワークショップ「The Berlin Startup crash Course」が開催されました。このワークショップに、2012年11月から都市密着型イベントマーケットプレイス「Gidsy」を運営するベルリン発スタートアップGidsy社の共同創業者Edial Dekker氏とFloris Dekker氏が登壇。お二人は兄弟で、Gidsyでのリアルな起業体験を次のように語っています。
Dekker兄弟はもともと、出身地のアムステルダムでデザインスタジオを運営し、クライアント向けのプロジェクトを多く手がけてきました。しかし、商取引の特性上、「一定の成果物ができたらクライアント側に引き渡さなければならない」ことに徐々に物足りなさを感じるようになり、やがて、「自分たちのプロダクト・サービスを創り、自分たちの手で運営したい」と考えるようになったのだとか。
この原体験が、新天地・ベルリンで起業への道を歩み始めるきっかけになったそうです。