長谷川幸洋著 『政府はこうして国民を騙す』
~メディアは政府や権力から独立しているべきだ~

1月18日発売の最新刊より巻頭を抜粋

 ときどき私の意見が東京新聞の主張であるかのように受け止める読者もいるが、それはまったくの誤解である。私の意見が両紙の社説と同じ場合もあるし、異なる場合もある。複数の論説委員たちによる議論の末に決まる社説の内容がいつも私の意見と同じだったら、むしろそのほうがおかしいだろう。

 私はフリーランス記者を基本的に尊敬している。彼らは仕事の場で多くの困難に直面しながら、自由な報道と論評を続けようと懸命に努力している。私は恵まれた立場にいるからこそ、自分の筆を曲げてはならない、と決心している。

 日本のメディアはいま変化の渦中にある。世間の批判を浴びて、なんとか信頼を取り戻そうと苦闘している。それでも世の中の多くの組織と同様、惰性で動いている部分があって、なかなか変われない。組織だけでなく個々の記者も苦闘中だ。「現代ビジネス」で書いてきたような記者の主観的なコラムが、あちこちの新聞にたくさん載るような時代が早く来ないか。そうなったら、面白い。

『政府はこうして国民を騙す』著者:長谷川幸洋
(講談社刊) 3~9ページより抜粋

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目次

はじめに  3

第1章 情報操作は日常的に行われている

1. 資源エネルギー庁長官が「オフレコ」で漏らした本音  31
2. 「オフレコ破り」と抗議してきた経産省の卑劣な「脅しの手口」  38
3. 今度は東京新聞記者を「出入り禁止」に! 呆れ果てる経産省の「醜態」  44
4. 取材から逃げ回る経産省広報と本当のことを書かない記者  54
5. 事実を隠蔽する経産官僚の体質は「原発問題」と同根である  62
6. 辞任した鉢呂経産大臣の「放射能失言」を検証する  70
7. 「指揮権発動」の背景には何があったのか---小川敏夫前法相を直撃  78
8. 「陸山会事件でっち上げ捜査報告書」を書いたのは本当は誰なのか  89
9. 「捜査報告書問題」のデタラメ処分にみる法務・検察の深い闇  98

第2章 政府は平気で嘘をつく

10. 経産省幹部が封印した幻の「東京電力解体案」  115
11. 東電の資産査定を経産官僚に仕切らせていいのか  124
12. 賠償負担を国民につけ回す「東電リストラ策」の大いなるまやかし  129
13. お手盛り「東電救済」---政府はここまでやる  134
14. 国民には増税を押しつけ、東電は税金で支援。これを許していいのか  140
15. 資金返済に125年! 国民を馬鹿にした政府の「東電救済策」  146