本当に使えるがん保険はどれ? 「がん保険の選び方」
がん保険のカラクリ【第3回】 文/岩瀬大輔

 お客様にとっては、たとえば、退院後に支払われるお金が20万円あるとして、それが『在宅療養給付金』であろうが、『抗がん剤治療給付金』であろうが関係ないでしょう。薬代に使われることもあれば生活費の補てんになることもあると思います。要は、手元資金が底をつかなければ助かるのですから、大金が入ればいいのです。金額が大きければおのずと使い道は増えます。『使途別に名目が異なる給付金が支払われなければ困る』ということには、まったくならないはずなのです」

 筆者も、このような後田氏の見解に賛成する。契約者からすれば、自由に使えるお金があることが大切なのであって、治療内容などに応じてお金を分けて支払うのは、もっぱら保険会社側の都合とも言うことができる。したがって、理想のがん保険は、がん状態が継続している限り、治療給付金などの名目で毎年、まとまったお金が支払われるものではないか。残念ながら、この時点ではこのようながん保険は販売されていなかった【図表15】(近いものとして、2年に1回、治療が継続している限り治療給付金を支払うものはあった)。