本当に使えるがん保険はどれ? 「がん保険の選び方」
がん保険のカラクリ【第3回】 文/岩瀬大輔

 退院後、治療のために通院した場合にも、同様に1日につき1万円が支払われる。この点、医療保険には小額の請求が頻発してしまう可能性が高いこともあり、通院保障まで付加されている商品はまだ少ない。がんの場合は特に、一旦手術などを経て退院後、通院によって治療を受けるケースが多いため、通院の保障が一般化している。

 さらに、がんの治療目的で「所定の」手術を受けたとき、手術給付金として1回につき20万円が支払われる。放射線治療をしたときも同様である。この手術給付金も、一般的な医療保険と重複することになる。

 抗がん剤治療を受けたときは、月ごとに1カ月10万円が支払われる。但し、乳がん・前立腺がんのホルモン療法については1カ月5万円だそうだ。この給付には上限が設けられており、通算して6‌0‌0万円までの給付となる。これらの給付は医療保険には付加されておらず、がん保険に特有のものとなる。なお、この保険全体は保険料を払い続ける限り保障が続く終身型だが、抗がん剤治療の保障は10年満期の特約となっている。10年ごとに自動更新されていくが、最大80歳で保障が切れるようになっている。

 医療保険の給付と対比したことで、実際には多くの部分が重複している(上乗せの保障となっている)ことがお分かりいただけたのではないだろうか。給付が多岐にわたるので整理すると、次の通りになる。

 診断給付金       一時金1‌0‌0万円
 入院給付金       入院1日につき1万円
 通院給付金       通院1日につき1万円
 手術治療給付金     1回につき20万円
 放射線治療給付金    1回につき20万円
 抗がん剤治療給付金   1カ月10万円

がん保険は高いのか?安いのか?

 では、この商品の価格はいくらか。皆さんだったら、この保障を得るためにいくらまで払ってもいいと感じるか。少し立ち止まって、考えてみて欲しい。この商品は、保険料を払い続ける限り保障がずっと続く、終身保障のタイプである。年を取っても保険料は上がらない。

 ホームページでシミュレーションをしてみると、36歳男性であれば、月額保険料は3‌8‌7‌4円という結果が出た。

 安いのか、高いのか。保障は随分と手厚そうだし、抗がん剤治療について最大6‌0‌0万円という大きい数字が出ているので、割安のような気がしなくもない。でも、正直よく分からない。

 普通の商品であれば、自分なりの「相場観」があるので、高い、安いは感覚的にわかるだろう。しかし保険についていえば、これがすぐにわかる人は業界人しかいないのではないだろうか。

 
・自分の行きたい会社が見つからず、就職活動に身が入らない
・いいアイデアがあるので、お金がなくても起業すべきですか?
・書籍の無料公開を渋る「出版社」をどう説得したか?
・ゆとり世代ってそんなにダメですか?
 ・・・・など、悩める読者の質問に岩瀬大輔さんが明瞭に答えます。
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