漠然とイメージして恐れるより調べてみるべし がん治療費の実際
がん保険のカラクリ【第2回】 文/岩瀬大輔

 以下の事例は、「がん治療費.com」というウェブサイトを参照している。このページは東京地域チーム医療推進協議会なるNPO法人によって運営されているが、一般に情報が少ないがん治療費について客観的な立場から貴重な情報が豊富に掲載されているので、本稿の読者にはぜひ一読頂きたい。

 まず、がん治療にかかわる費用の内容は、大きく以下の3つに分けられる。

・初期の手術や放射線治療などの費用、および入院費用・退院後に開始される再発予防の抗がん剤治療費

・退院後再発の有無をチェックする定期的な検査等の費用 そして、一般には「初期の治療費用」が全体の7~8割を占めるとされている。

 例えば、「早期胃がんで5日間入院し、内視鏡治療をしたケース」を見てみよう。

 当初の治療と入院費用は26万円、その後の定期検査費が初年度13万円、2年目以降9万円となるそうだ。先に見た公的医療保険の自己負担割合を当てはめると、この例では、患者の自己負担額は初年度で12万円、2年目以降は3万円となる。手術後すぐに治るケースでは、確かに自己負担額は小さくて済んでいる。

 次に、同じく「胃がんが進行しており、17日間入院して定型手術を行い、手術後に再発予防の抗がん剤治療を行ったケース」を見てみよう【図表10】。

 費用は初期の治療に1‌2‌7万円、抗がん剤が1年間で92万円、そして毎年15万円程度の定期検査費用が何年かにわたって続くことになる。この例でも月々の自己負担費用に高額療養費制度が適用され、患者の自己負担額は1年目に43万円、2年目以降は5万円となる。

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