坂村健 第3回 「はじめて東大に行くとき、『お宅はどこにあるんですか?』と本郷の事務室に電話した天才教授」

島地 勝彦 プロフィール

立木 アメリカの大学に行かなかったのはどうしてですか?

シマジ その理由がフルっている。アメリカのメシが不味いから行きたくなかったそうだよ。

立木 ホントに?

坂村 それはウソです。まあなんといいますか、トロンプロジェクトがはじまっていましたので援助してくれていた日本の会社の方々に悪くて。というか、行かれては困るとその時ははっきり言われたからです。

シマジ IEEE MICROというアメリカの学界誌の編集長は日本にいながら出来るので引き受けたそうだよ。

セオ それはホントですか?

坂村 はい、それはホントです。しかしシマジさんはぼくがいったことをよく覚えているなあ。

シマジ 教授が酔っ払って言ったことはすべて覚えていますよ。コンピュータ以外のことはね。

坂村 畏れ入りました。

セオ そろそろネスプレッソ・ブレークタイムに入りましょうか。

立木 そうしてくれ。おれ、シマジの話を聞いているうちに頭がおかしくなってきた。

坂村 ぼくもシマジさんの話を聞いているうちに恥ずかしくなってきました。セオ編集長、カプチーノをお願いします。

セオ 了解しました。

坂村 シマジさんの事務所には美人の女性秘書はいないんですか?

セオ スミマセン。ぼくのような無骨な男が淹れたカプチーノしかここにはありません。

坂村 いや、そんなつもりで言ったわけではないんですが。