[アイランドリーグ]
高知・定岡智秋監督「ハイレベルな外野の競争」

一瞬、一瞬をムダにしない

 そして各選手の状況をコーチ陣全員で共有すべく、「育成シート」を作成して指導することになりました。監督・コーチは合わせて4名と限られた人数ですから、今、何を重点的にすべきかを明確にすることで、指導にもムダがなくなると感じています。

 昨季はチーム成績のみならず、育成面でもドラフト指名選手が0名と不甲斐ない1年となりました。そんな中、木幡翔が埼玉西武の通訳として採用されたことはうれしいニュースでした。彼は投手として米国の独立リーグでプレー経験があり、英語でもコミュニケーションがとれます。

 昨春、春野にキャンプに来ていた西武の関係者に、たまたま「英語ができる選手がいる」と紹介したことから彼の新たな道が開けました。通訳は言語力のみならず、専門用語や選手の心理も理解した上で意思疎通を図る仕事です。ピッチャー上がりの木幡にとっては、大きな強みとなるでしょう。

 木幡は英語力が武器になったように、人間は、いつ、何が幸いするか分かりません。ワンプレーや1球1球を大切に過ごしていれば、NPBスカウトの目に留まるチャンスもあるでしょう。

 1年はあっという間に過ぎてしまいます。一瞬一瞬をムダにせず、チーム成績でもドラフト指名でも結果を出す。これが今季に課せられた大きな使命です。ファンの皆さんに喜んでいただけるシーズンになるよう精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。

定岡智秋 (さだおか・ちあき)プロフィール>: 高知ファイティングドッグス監督
1953年6月17日、鹿児島県出身。定岡三兄弟(次男・正二=元巨人、三男・徹久=元広島)の長男として、鹿児島実業から72年、ドラフト3位で南海 (現ソフトバンク)に入団。強肩の遊撃手として河埜敬幸と二遊間コンビを形成した。オールスターにも3回出場し、87年限りで現役を引退。その後、ホーク ス一筋でスカウトや守備走塁コーチ、二軍監督などを歴任。小久保裕紀、松中信彦、川崎宗則などを指導し、現在の強いソフトバンクの礎づくりに貢献した。息子の卓摩は東北楽天の内野手。08年より高知の監督に就任。現役時代の通算成績は1216試合、打率.232、88本塁打、370打点。