大反響!日本の大金持ちが語る「他人には言えない大金持ちの相続」

週刊現代 プロフィール

 こうした「海外逃亡」に拍車をかけるように、いま相続税の増税が検討されている。今秋に開かれた政府税調に財務省が提出した資料の題名は「相続税・贈与税の見直しについて」。その中には、最高税率を50%から55%に上げる案などが書かれていた。

 日本有数の資産家であるイエローハット創業者の鍵山秀三郎氏は、こうした政府の態度に憤る。

「国に税として取られても、それが社会にどう生かされるかわからないことが増えています。だからみな、相続税を払いたくないと思ってしまう。もし相続税が増税されれば、取れないから増税しようという政府の魂胆が透けて見えるため、さらに人々は納税から逃げていくでしょう。

 そもそも個人が築いた資産は自分の子孫だけでなく、社会や後世のために使うべきだというのが私の考え方です。相続税を重税化することは一時的な財政再建には役立つかもしれませんが、人々の公共意識を壊すことにもなりかねない。私はそう危惧しています」

 とはいえ、国はだまっていない。国税が中心となって、金持ちの「相続税狩り」をしようと、着々と包囲網を広げているのだ。

 続けて、その詳細をレポートしよう。

第2部 「死ぬ前からじっと見ていました」
国税はある日突然やってきた

彼らが来るのは三回忌

 決して外からはうかがい知れないし、本人たちもおおっぴらに語ることはない。相続が「金持ちたちの究極のプライベート」といわれるのは、家族の内でしかその実態が知り得ないからである。

 しかし、そんな他人の〝秘中の秘〟を、陰からこっそりと、しかも奥の奥までのぞいている集団がいる。そう、「日本最強の調査機関」国税庁である。

 しかも、国税の相続税調査は「生前」、つまりその対象者が死ぬ前から始まっているということはあまり知られていない。

 元国税局査察部(通称マルサ)で現在は税理士の片雅範氏が明かす。

「特に資産家としてメディアで取り上げられている人などがあらかじめ目をつけられています。マルサはその方が亡くなる前からどのような資産を持っているかを調査しており、それがリスト化されているのです」

 死ぬ前からじっと見ているというのだからぞっとするが、ある元マルサ幹部もこう言う。