『中国共産党の経済政策』著:柴田聡
様変わりの中国経済

 幸いにも自分は、日本の経済政策に関与してきた経験を武器に、政策当局者の肉声を重視する独自の分析スタイルで中国経済の観察を続けてきた。また、一一年一二月の日中金融協力に関する首脳合意をはじめとして、多くの外交成果にも恵まれた。その集大成として、この度、北京時代の同僚だった長谷川貴弘と共著で、講談社現代新書から『中国共産党の経済政策』を上梓させていただくことになった。

 著書では、中国政策当局の人事や意思決定の仕組みを紹介しながら、習近平時代の中国の経済政策を展望し、中国の成長余力や日中経済の将来像を論じた。経済外交の実務の視点からの新しいスタイルの中国経済論であり、日本の読者の方々にも、中国政策当局のリアルな実態を感じていただきたいと思う。

(しばた・さとる 元在中国日本国大使館経済部参事官)

 
◆ 内容紹介
中国の経済がどうなるかは、すでに経済的に深い相互依存関係にある日本にとっても他人事ではすまない。 良くも悪くもこれからも隣の経済大国とどう付き合って、日本にとって利益をもたらすことができるのか? これが日本の将来に大きな影響を与えるだろう。本書は、財務省から中国大使館に4年間出向し、党・政府内の政策決定過程を含め、中国経済をつぶさに見てきた著者だからこそ書けた、中国経済のいまとこれからを知るための第一級のレポートである。
 
柴田 聡(しばた・さとる)
1969年岩手県葛巻町生まれ。92年東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現財務省)入省。96年米国スタンフォード大学大学院修士課程修了。金融庁監督局課長補佐、財務省主計局主査等を経て、2008年から12年まで在中国日本国大使館経済部参事官。12年7月より財務省理財局総務課調査室長。著書に『チャイナ・インパクト』(中央公論新社)の他、中国経済に関する論文寄稿多数。

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