死ぬ瞬間はこんな感じです。死ぬのはこんなに怖い

医者は本当のことは言いません
週刊現代 プロフィール

 ALSの罹病率は10万人に一人。ある日突然、身体に異変が起こり始める。原因不明、治療法はなく、全身の筋肉が不随になり、最後は呼吸筋も働かなくなってしまう。

 言ってみれば、ALS患者にとっての日常は、常に昨日までできたことができなくなってしまうことを自覚する日々でもある。意識と思考は鮮明なのに言葉を話すこともできなければ、食事も排泄の処理もできない。嚥下機能が失われているため、周囲は24時間、痰や唾液の吸引に追われる。中には「死にたいと思っても自殺することすらできない」という患者もいるのだ。

 
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 相愛大学人文学部教授で浄土真宗本願寺派如来寺住職の釈徹宗氏がALSを患った知人男性について語る。

「以前はわずかに動く右手を使い、一日1行だけ日記を書いていましたが、今はそれもできない。彼は天涯孤独の身で多くの人たちの助けを借りながら、生命を維持し、毎日、ただ瞑想をしています。瞑想がうまくいくと『明日も生きよう』という気持ちになる。そうやって、彼は毎日を懸命に生きているのです」