2012.12.04
辻野晃一郎「20世紀的な価値観や秩序が崩れ始めたいまこそ、日本的スタイルをグローバル・スタンダードにするチャンスだ」
「政党政治」や「民主主義」という20世紀的な概念が変わってきた
混迷を極めた民主党政権にようやく一旦終止符が打たれることになったのは喜ばしいことですが、次の政権を誰に託するのか?ということを考えると、はなはだ悩ましいですね。
民主党の再登板は勘弁してもらうとしても、かといって日本維新の会をはじめとするいわゆる第三極でははなはだ危なっかしい。やはりここは一度自民党政権に戻すしかないのだろうか……などと自分の一票をどう行使すべきかを考えあぐねています。
ところで、今、日本だけでなく、世界中が混迷の度合いを深めているように思えます。これはマクロに見ると、おそらくネットやクラウドやソーシャルの登場によって、20世紀の秩序や常識が組み替えられるフェーズに入り、かといって、21世紀の新たな秩序や常識が着地点に至っているわけでもないために、世界中が混乱状態に陥っているのではないかと感じています。
「政党政治」とか、「民主主義」とか、「国家」とか、「権威」とか、「エスタブリッシュメント」などといったいわゆる20世紀的な概念の意味が大きく変わりつつあるのです。ネットの発達によって、無限のコンピューティングパワーが安価に個人に解放される時代となました。個人がエンパワーされ、自分のアジェンダで活動し易くなったことにより、自分自身が所属するものへの依存度なども変ってきているのだと思います。