M7以上 首都直下型地震で、東京はこうなる

徹底シミュレーション 断層隆起、地割れ、火災旋風、水没、液状化…その時、何が起こるのか
フライデー プロフィール
阪神淡路大震災の際には淡路島・小倉地区に野島断層のズレからくる大きな亀裂と段差が出現した

「直下型で震源に近い震度7の『短周期地震動』は、建物に対して非常に大きな衝撃を与えます。耐震性や建築基準は新しくなっていますが、都内にも古い集合住宅や木造住宅がたくさん残っている。例えば赤坂は'81年以前の集合住宅やビル、マンションが半分を占めている。阪神淡路大震災では、木造家屋だけでなく大きなビルも壊滅的な被害を受けましたが、都内でもそういう状況が起こりえます」

 特に1階部分が駐車場になっているビルなどは、阪神淡路の際に押しつぶされたケースが目立った。壁面のガラスやコンクリート、ブロックなども落下する。

「震度6強でまともに歩けない状態になりますが、それでも物が落ちてこないような場所に移動することが重要です。阪神淡路の時は、家の中のものが壁や窓を突き破って飛び出したのです。四方八方から重量の大きい物体が飛んでくるため、多くの圧死者が出るでしょう。新しい耐震基準でつくられた建造物の中であっても決して安全ではない」(和田氏)

 直下型の場合、縦の振動が強いので、重い家具でも飛び跳ね、簡単な支えでは外れてしまう。二重三重に固定することが必要だ。壊れるのは建物だけではない。

「古いビルが首都高へ向かって倒れてくれば、首都高もろとも崩れてしまう。走っている車を直撃する可能性もある。地上を走る電車も同様です」(同前)

 建物が崩壊し、橋が落ちる。ほとんどの道路も通行不能となり、交通は完全に麻痺する。3・11の時は新宿・抜弁天で崖崩れが発生したが、さらに大規模なものも起こるだろう。

 甚大な火災の被害も予想される。まちづくり計画研究所所長で防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が指摘する。

「スカイツリーがある墨田区などは木造家屋の密集地なので、やはり火のまわりは早いでしょう。また、山手通り~環八の間も木造家屋が多く、阪神淡路の際に神戸・長田地区で起こったような大規模な火災となる可能性が高い」

東京は〝災害複合体〟によって壊滅する

 あまり知られていないが、「火災旋風」の発生も恐怖だ。山形大学工学部物質化学工学科准教授・桑名一徳氏が解説する。